令和5年度 ガバメントクラウドファンディング報告
令和5年度のガバメントクラウドファンディングの事業報告が完了しました。
144匹の猫に手術を実施することができました。
ふるさと納税を通じご支援してくださり本当にありがとうございました。
鳴門市にはまだ手術を必要としている猫ちゃんがおり、鳴門ねこの会にはTNRの依頼が続いています。
どうか、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
鳴門市への事業報告書の一部を抜粋して掲載させていただきます。
【事業名】
鳴門市TNR活動
【事業の実施状況】
鳴門市内に生息する飼い主のいない猫(飼い猫含む)144匹に避妊去勢手術を実施した。今までにTNRした人から『知り合いで困っている人がいるから手術を手伝ってほしい』という依頼が増えた。餌やりさんご自身が捕獲することも多くなった。主にスペイクリニックを利用しているが、搬入した猫の中で、明らかに状態が悪く、スペイクリニックでは対応できないと獣医師が判断した猫に関しては、協力してくれる動物病院に連れて行き、レントゲンやエコーをし必要に応じて手術や入院もした。
妊娠猫に関しては堕胎処置をしたが、捕獲が間に合わず出産した猫もいたため、離乳後保護し、ウイルスチェック・駆虫・ワクチン接種・不妊手術をし里親に繋いだ。地域猫(手術済み)中で、疥癬や真菌などの皮膚病や猫エイズや白血病に罹患した猫に対しては投薬治療を施した。
活動内容については随時ウェブサイトで事業内容のお知らせをした。
地域猫活動をされている方には高齢者が多く、その中には国民年金のみの方や生活保護受給者もいる。加えて高齢者は入院することもあり、入院中は猫のお世話にボランティアがいくこともあった。餌代や医療費が払えないという高齢者や個人ボランティアに対してTNR後も猫が生きていけるように餌を支給したり治療費を支払った。
啓蒙活動としては、鳴門西地区自治振興会が実施しているSDGSのイベントに参加し、パネル展及びクイズをして、TNR活動への理解を深めた(3回参加)。
鳴門市環境政策課が主催した『鳴門市動物愛護フェア』に参加し、過去3回のガバメントクラウドファンディングの実績を報告した。同日行われた保護猫の譲渡会にも参加し、2匹の子猫を里親に繋ぐことができた。
徳島県動物愛護管理センターの動物愛護のつどいでは、『助けらる命の殺処分ゼロ』に貢献した団体として表彰してもらい、迷子札作成のお手伝いにも参加した。
【事業の成果】
今まで餌だけを与え増やしてきただけの人からは『どこに相談したらいいか分からなかった』と安心して餌やりができると喜んでもらえた。
隠れて餌やりをしている人もたくさんいるが、増やさないように手術をし、手術後の管理をする方法を伝えることにより、今までご近所とトラブルになっていた人も周りに理解してもらえるようになってきている。
今までTNRしてきた人からの紹介で手術しようとする人が増え、繫殖を制限することができている。
特に鳴門西地区とは連携を図ることができているため、SDGSのイベントの時には『お蔭で最近は猫が増えていない』と直接住民から感謝の言葉をいただくこともある。パネルを見ながら住民とお話する中で、鳴門西地区はTNR活動に理解がある地区だと肌で感じることができた。
【課題、反省点など】
飼い主のいない猫に関しての手術は随分と進んできている。
一方で家の中での多頭飼育崩壊が多く見られ、対応が困難になっている。
高齢者が飼っていても入院や施設入所、死亡により猫が取り残されているという事例があった。高齢者にとって、猫が生活に潤いを与える存在であるのは承知しているが、残された猫のことを考えると、飼う時の年齢等も考慮し最期まで飼えるか検討するように考えて飼ってもらうような機会を持ってもらえないかと思案している。これらのことについては対応が急がれる。
不妊手術を含む医療費や、地域猫が生きていくための餌代について、常に活動資金が不足している。鳴門市では飼い主のいない猫の不妊手術費用の助成金を例年6月から実施しているが、頭数に達したら終了し、手術を受けさせたくても受けれない猫がたくさんいる。当会のガバメントクラウドファンディングも毎年全て使い切るため、手術を必要とする猫全てに手術を受けさせてあげれる方法を考えていきたい。
【今後の目標、事業展開】
地域住民からの相談・依頼によりその都度TNRを実施するとともに、ボランティア・寄付を募りTNR活動、啓蒙活動の充実を図りたい。
多頭飼育崩壊については市の方から周知啓発をお願いしたい。
昨年度開催した動物愛護フェアのようなフォーラムを継続して実施し、PRしてもらいたい。
また、今後も引き続き個人ボランティアと協力して殺処分ゼロを目指す。